メニュー

甲状腺疾患

甲状腺機能低下症とは
甲状腺ホルモンは、全身の代謝を維持するのに重要なホルモンです。甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの分泌が低下して活動性が低下する病気です。圧倒的に女性に多く、40歳以後の女性では軽症なものも含めると全体の約5%にみられます。甲状腺ホルモンが低下すると活動性が鈍くなり、昼夜を問わず眠く、全身の倦怠感が強く、記憶力や計算力の低下がみられます。また、体温が低くなり、皮膚が乾燥して、夏でも汗をかかなくなります。顔はむくみやすくなり、脱毛が起こり、カツラが必要になることもあります。声が低音化してしわがれるのも特徴です。
体重は増え便秘になり、無月経になることもよくあります。

 

甲状腺機能亢進症とは
甲状腺から甲状腺ホルモンが多量に分泌され、全身の代謝が高まる病気です。甲状腺機能が亢進する疾患にはバセドウ病、無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎、機能性甲状腺腫などがあります。中でもバセドウ病は頻度の高い疾患であり、血液中にTSHレセプター抗体(TRAb)ができることが原因です。この抗体は、甲状腺の機能を調節している甲状腺刺激ホルモン(TSH)というホルモンの情報の受け手であるTSHレセプターに対する抗体です。これが甲状腺を無制限に刺激するので、甲状腺ホルモンが過剰につくられて機能亢進症が起こります。

甲状腺ホルモンが過剰になると全身の代謝が亢進するので、食欲が出てよく食べるのに体重が減り(高齢になると体重減少だけ)、暑がりになり、全身に汗をかくようになります。精神的には興奮して活発になるわりにまとまりがなく、疲れやすくなり、動悸を1日中感じるようになります。手が震えて字が書きにくくなり、ひどくなると足や全身が震えるようになります。イライラして怒りっぽくなり、排便の回数が増えます。バセドウ病では眼球が突出するとよくいわれますが、実際には5人に1人くらいです。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME